普遍性と独創性が共存するザ・バンドの音楽に、若き日の私はどれほど魅了されたことだろう。これは、かつて彼らの間に存在した深い絆と、5人が揃う日は二度と来ないという切ない現実と、永遠に色褪せない彼らの音楽魂を伝えるレガシーの記録だ。
竹内まりや(シンガー・ソングライター)
♪お気に入りの1曲
「It Makes No Difference」
なんといっても解散コンサート「ラストワルツ」だろう。'ロック音楽'最良の果実。二度と同じ収穫はないだろう。THE BANDのメンバーと共演し、直接お礼を言えた自分は幸運だ。
佐野元春(ミュージシャン)
♪お気に入りの1曲
「It Makes No Difference」
ザ・バンドは、ザ・ビートルズが解散後、私にとって新譜を心から待つと言う点において、 70年代のザ・ビートルズだった。ディランが発明したと思われる、ツイン・キーボード、 ドラムズ、ベース、ギターの五角形のアンサンブルは 世界中のミュージシャンやリスナーにとってたまらない魅力だった。今、そのPenta Maestriの魅惑がこの映画から香ってくる。
鈴木慶一(ミュージシャン/moonriders)
伝説になった映画「ラストワルツ」から40年以上の月日が流れてもその美意識は「ゴッドファーザー」のように焦ることはない。 そして21世紀の今ロビーロバートソンが赤裸々に語るドキュメンタリーはザ・バンドのあまりにも素敵であまりにも切なすぎる青春の光と影だ。
ダイアモンド✡ユカイ
(ロックシンガー)
♪お気に入りの1曲
「Caledonia Mission」
兄弟のように愛し合った時に作った音は、遠く離れた極東の島にいた私たちにまでよく伝わった。その時を覚えていたい。永遠に。
矢野顕子(ミュージシャン)
♪お気に入りの1曲「The Weight」 (ロック・オブ・エイジズのライブバージョン)
素朴で純粋な人達は家族を愛し自分達を育ててくれた土地を愛していた。 そして音楽をつくるにあたり特にルーツミュージックを大切にしているのは分かっていたが、この映画でそういった事の全てが見えてきた。 彼らは愛すべき音楽と歴史を残してくれた素晴らしいバンドだ。
鈴木茂(ミュージシャン)
♪お気に入りの1曲「Life Is A Carnival」
神様が用意した幾つものハプニング。ロックンロールを踊っているうちにぼくらはそれらに翻弄され、歓喜と涙のなかで人生が始まってゆく。
曽我部恵一(ミュージシャン)
♪お気に入りの1曲「Tears Of Rage」
リアルに迫るザ・バンドの故郷、ビッグピンクの情景!こんな映像があったのか?と驚く場面多し。男リヴォンが、粋なリックが、先生のガースが、涙なくして見られない。リチャードが、親分ディランが。そしてオリジネイターのロビーとその美しい奥さんの秘められたロマンスが!開け1969年!永遠のザ・バンド・サウンドの秘密と共に!
サエキけんぞう
(作詞家・アーティスト)
♪お気に入りの1曲
「The Night They Drove Old Dixie Down」
「ルーツ・ミュージック」という概念は、ザ・バンドがいたからこそ生まれたものだと思います。特に結成につながる物語はロマンに満ちていて、すべての音楽ファンに知って欲しいものです。
ピーター・バラカン
(ブロードキャスター)
♪お気に入りの1曲
「King Harvest (Has Surely Come)」
ディランもいいけど、ザ・バンドもいいねぇー。僕に若年寄りブームを教えてくれた。音楽はもちろんだけど、メンバーのルックスにグッときたもんだ。ガース・ハドソンって、あの頃、いくつなの? ロックな時代にあって、随分、先を見越してたザ・バンド。この映画を観て、ファンになる若者もいることだろう。カッコイイものに時代は関係無しだから。
みうらじゅん(イラストレーターなど)
♪お気に入りの1曲「The Weight」
ロビーのカッコいいエピソードが満載のロビーが主役の映画だけど、そのコントラストで他メンバーが渋くて更にカッコよく見える。この構図こそザ・バンドなのだと思います。知りたかった真実が偽りなく描かれていると感じました。
本秀康(イラストレーター/漫画家)
♪お気に入りの1曲「Tears Of Rage」
「彼らが一緒だと何かが始まる。何か奇跡的なことが……。バラバラだと起こらない。」というブルース・スプリングスティーンの言葉が印象に残った。本当にそうだということが、この映画を観ればわかる。
末井昭(エッセイスト)
♪お気に入りの1曲「The Weight」
「ザ・バンド」に再び映画のなかで、会えるなんて。 まして、ロビー・ロバートソンのエピソードそのものが「ザ・バンド」のストーリーそのものだったのだ。
北村道子(スタイリスト)
♪お気に入りの1曲
「Once Were Brothers」 ※ロビー・ロバートソンの楽曲
タイトル通りの、ロビー・ロバートソンとザ・バンドの物語。 もちろん、残る4つの物語が、また、ぼくらファン一人一人のザ・バンドとの物語がこの他に存在する。 そして、それが例えどんな物語だろうと、このバンドへの思いが変わることはない。 その中には、この先永遠に語られることのない物語もあるけれど、それもロック、それもまた人生ではないか、と思ったりもする。 悲しいくらいに切なくて、そして素敵な映画だった。
天辰保文(音楽評論家)
♪お気に入りの1曲「Life Is A Carnival」
通訳をしたロビー、ツアーしたリヴォン… 実は君達のNYディラン・デビューでブーイングしたとコクり、 友人になった僕にはこの映画、涙の爆弾。 人生は陽気で哀しいカー二バル! ザ・バンドの旅は教えてくれる! 
ムロケン(ロックランナー)
♪お気に入りの1曲 「The Night They Drove Old Dixie Down」
衝撃のデビュー。快進撃。謎の失速。そして解散…。僕達が知るザ・バンド史の裏側にどんな事情が横たわっていたかがリアルに綴られる。
萩原健太(音楽評論家)
♪お気に入りの1曲
「Up On Cripple Creek」
兄弟のバンド=ビーチ・ボーイズがいて、バンドの兄弟=ラモーンズがいて。ザ・バンドが映画で教えてくれた。すべてのバンドは兄弟なのだ。
安田謙一(ロック漫筆)
♪お気に入りの1曲「Acadian Driftwood」
ザ・バンドの音楽&映像的な遺産。それが「ラスト・ワルツ」のM・スコセッシ監督からカナダの若い監督に引きつがれたことが意義深い。スコセッシの傑作「アイリッシュマン」に通じる“兄弟の絆”の描写も胸にしみる。
大森さわこ(映画評論家)
♪お気に入りの1曲「Ophelia」
(敬称略・順不同)